阪神梅野隆太郎捕手が三塁ベース直撃のラッキーな決勝打で勝利を呼び込んだ。

同点の4回だ。1死から福留が二塁打で出塁。続く梅野は、追い込まれてから内角に食い込んでくる原の厳しいシュートを振り切った。打球は三塁ベースに当たって大きく跳ね、三塁手村上の頭上を越す二塁打となった。

「追い込まれていたし、少々広げて。運良くベースに当たったんですけど、打った瞬間ベースのライン上だったんで「当たれ!」と思って。ツキも返ってきて、今日はそういう日で良かったなと思ってます」。執念を込めた打球で、白星をたぐり寄せた。

受けては先発青柳から守護神ドリスまで4投手をリードし、2失点に抑えた。矢野監督は「(リード面は)捕手の先輩としてのアドバイスもあるけど、任せている。タイムリーもラッキーな部分もあるけどよくやってくれている」と評価した。

無安打に終わった19日の広島戦までは3試合連続マルチ。その試合も捉えた当たりが野手の正面をついていた。「自分の状態はそんなに悪くないので、引きずられないようやっていた。こういう1本のヒットが勝利打点になるというのは、ツキが戻ってきたのかなという気持ちです」。甲子園に六甲おろしを響かせた一撃を素直に喜んだ。【奥田隼人】