日本ハム上沢直之投手の力投が、劣勢を挽回する起点となった。3、4回に味方の失策絡みで4失点も、気持ちを切り替えた。

「今日は、こういう日なんだ、と。清水に『粘り強く投げていくわ』と言いました」。4回までに88球を投げたが、関係ない。折れそうな心を立て直し、5回以降は追加点を許さず7回を投げきると、ついに打線が8回に勝ち越しに成功。4勝目が舞い込んだ。

エースの使命を果たそうと必死だった。不運な失点が重なっても「中継ぎの方も連投が続いていた」と、長いイニングを投げきることを意識。「序盤が苦しい展開でも諦めずに投げ続けることが大事なんだなと感じました」と、強いメンタルで目の前の打者を1人ずつ打ち取った結果、最高の結末が待っていた。「粘りながら投げられて良かった」と有言実行の123球だった。