阪神リリーフ陣が6回途中から無失点リレーを決めた。打のヒーローが梅野なら、投のヒーローは守屋功輝投手だ。6回2死一、二塁。ガルシアが7点の援護を吐きだし、2点差に迫られて救援した。相手は広島の4番鈴木。「マイナスなことは考えずポジティブに。絶対に抑えようと思った」。ひりつく緊張感を力に変え、2球で追い込むとファウルを挟んだ4球目。「たまたまシュートしてくれて見逃してくれました」。しっかり腕を振った直球を外いっぱいに決めて見逃し三振でピンチを脱した。

この広島3連戦で3連投。1発が出れば逆転の場面で広島に傾いた流れを断ち切る価値ある4球で、後続にバトンを託した。「いろんな経験をさせてもらっている。同じミスをしないようにしています」。今季はプロ初勝利を含む2勝、この日で3ホールド目。矢野2軍監督の下で昨季ウエスタン・リーグでチーム最多39試合に登板した経験値を1軍に持ち込んでいる。

もちろん矢野監督はその仕事ぶりを最敬礼でたたえた。「すごく難しい場面。本当に成長というかね、投げっぷりというか、あいつの良さが出た。あの1個のアウトが、本当に流れを止めた。素晴らしい投球」。藤川-ジョンソン-ドリスの方程式の1つ手前で守屋の存在が光った。