仕上げ目前で暗転した。楽天は9回に守護神松井裕樹投手がチェンジアップを巨人ビヤヌエバに痛恨被弾。

「甘かったでしょう」。直前、先頭岡本にオール直球攻めで中前打を許した。前カードで今季初3連投。月曜日を挟み、女房役の堀内謙伍捕手は「球自体は強かった」と振り返る。空振り2球で追い込み、さらに2球続けた。22歳は「今思えば、なぜ変化球を使わなかったのか。(ビヤヌエバへのチェンジアップも)岡本さんに真っすぐを続けて打たれたのが頭にあった。一番やっちゃいけないこと。松井さんに申し訳ない」と自らを責めた。

先発塩見は10三振を奪い、7回1失点で耐えた。ブラッシュの1発で追いつき、同点の8回はピンチで代打阿部が出てくると、セットアッパーの宋家豪からスペシャリストの高梨にスイッチ。自分たちの「型」にはめて切り抜け、直後に浅村が勝ち越し弾を放っていた。交流戦黒星発進にも平石監督は「信じて(松井を)送り出している。1回の失敗でいろいろ言うのもおかしい」と冷静に構えた。