逆転負けで3連敗を喫した楽天で、ドラフト6位ルーキーの渡辺佳明内野手(22)が存在感を示した。

1点を勝ち越した6回2死満塁から2点適時二塁打。「とにかくバットに当てること。バットに当てれば何かが起きる。高めに目付けをして、しっかりたたいていこうと思った」と、直球を執念で右中間に運んだ。

得点圏では9打数5安打の打率5割5分6厘とハイアベレージをマーク。同点に追いつかれた8回無死一、二塁では、しびれる状況の送りバントを難なく初球で決めた。「準備はできていた。ファーストが出てきたらバスターをしようと思っていた。ガチガチになりそうな場面でも周りが見えているのは、成長かなと思う」とうなずいた。

平石監督も「(渡辺)佳明は代打バントでも使おうかと思っているくらい。技術があっても、プレッシャーがかかる場面。完璧なバントだった」。悔しい敗戦の中でキラリと光ったルーキーをたたえた。