日本ハムは2018年で北海道移転15年。過去の名場面、珍場面を、当時の紙面とともに振り返ります。

<10年8月21日付>

ダルビッシュがマウンドに上がった西武戦だが、記念の白星をたぐり寄せたのは“伏兵”の活躍だった。ベンチでアイシングをするエースが敗戦を覚悟した9回。3点を追う2死一、二塁で、現2軍内野守備コーチを務める飯山が、左翼席へ劇的同点弾をたたき込んだ。プロ13年目での初アーチだった。「僕以上に、みんなの目が丸かったんじゃないですか」と笑った。全力疾走でダイヤモンドを1周したのが印象的だった。

振り出しに戻った一戦。延長10回にサヨナラ打を放ったのは、現プロスカウトの高口。守備固め要員で、この日も途中出場だったが、いつも出番に備えて準備する姿は、誰もが目にしていた。炭酸飲料のシャワーを浴び「もうベトベトです」と喜んだ。

この勝利が、球団の北海道移転500勝目となった。04年の本拠地移転から6年と少し。500勝434敗16分け、勝率は5割3分5厘と高かった。

移転から16年目の今季も、8日までの時点で41勝37敗4分けの2位。移転後通算の勝ち星は1142勝まで伸び、勝率も5割2分9厘。当時と変わらないペースで勝利を重ね続けている。