投手陣総動員で一戦必勝だ! ソフトバンクは2日、10日間の長い遠征を1勝5敗で終え、福岡に戻った。

3日からは3位楽天、4位ロッテを迎えてのヤフオクドームで7連戦。2位西武が1ゲーム差で迫る中、リーグ戦残り21試合の重要性が増してきた。この日、筑後のファーム施設で投手練習を見守った工藤公康監督(56)は「今年は順位が決まっているチームがない。みんな上を目指してやってくる。気の抜けない試合が続く。一戦必勝、ひとつずつ戦っていくのは、最後まで続くと思っている」と表情を引き締めた。

目指す3年連続日本一へ必勝態勢を敷く。「取れる試合はしっかり取っていくことが大事。リリーフをつぎ込むところはつぎ込む。抑えるところは抑える」。特に投手陣にはこれまで以上のフル回転を求める。倉野投手コーチも「先発が1イニングでも長く、という時期ではない。ピッチャー陣全員でやっていく。中継ぎ陣も、前倒し、またぎ、連投も増えてくる。スクランブルで行ってもらう」とムチを入れた。

リリーフ陣には好材料もある。先週は劣勢の試合が続いたことや、雨天中止などで4日間試合がない期間もあったことで、勝ちパターンの出番は少なかった。抑えの森は10日間で1日西武戦の1試合のみ。チーム最多54試合に登板しているルーキー甲斐野も、この期間は2試合のみだった。休養十分、むしろ、マウンドに飢えた状態の救援陣がフル回転で勝負の9月を戦い抜く。3日にもマジック18が点灯。一戦必勝でカウントダウンを加速させる。【山本大地】