広島佐々岡真司投手コーチ（52）が4日、球団から来季監督就任を要請された。即答は避けたが、受諾は確実。週明けの7日にも新監督が誕生する見込みとなった。投手出身の監督は、球団では代行監督を除けば67年長谷川良平以来。4位に終わったチームの立て直しを託される。佐々岡新体制が既定路線となり、来季組閣も加速する。

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佐々岡投手コーチはこの日、マツダスタジアムで鈴木球団本部長と会談し「来季監督をやってもらえないか」と要請された。即答は避けたが、受諾に支障はないもよう。「前向きに考えています」と話し、週明けの7日にも新監督が誕生する見込みとなった。

松田元オーナーは佐々岡コーチについて「癒やし系じゃないが、人柄のよさで包み込むタイプ」と評価。4位に終わったチームの再建を託す考えを示した。「（監督は）5年スパンで考えている。来季に向けては、優勝争いをして、最低でもAクラスを確保してほしい。岡田、薮田を復活させないと安定した戦いはできない」と期待を込めた。

佐々岡氏は現役時代の91年、先発としてリーグ最多の240イニングを投げ、17勝9敗、防御率2・44をマーク。最多勝利投手、最優秀防御率のタイトルを獲得し、MVP、沢村賞に輝いた。先発、リリーフと役割を変えながら、通算100勝100セーブを達成した。07年限りで現役を退いた後は現場を離れたが、15年に2軍コーチとして復帰。今季は1軍投手担当として、チームを支えた。

今季はリリーフ陣の整備に苦しんだが、独自の理論で投手陣を導き、チーム防御率を昨年の4・12から3・68に良化させた。左肘手術から復帰した床田を先発投手として一本立ちさせ、高卒2年目の山口もプロ初勝利を挙げた。同じ高卒2年目の遠藤は、救援陣の一角に組み込んだ。

投手出身の監督は、球団では代行監督を除けば67年の長谷川良平以来となる。鈴木清明球団本部長は「野手部門をサポートする体制を整えたい」と話した。佐々岡監督誕生へ－。軸となる動きが定まり、来季組閣も本格化する。【村野森】