侍ジャパンの「勝利の方程式」が決定した。22日、サンマリンスタジアム宮崎で強化合宿がスタート。

稲葉篤紀監督(47)が、セットアッパーをオリックス山本由伸投手(21)抑えをDeNA山崎康晃投手(27)に任せると明言した。守護神候補の楽天松井裕樹投手(23)の離脱を受け、不安視されていたブルペンの軸が早急に確立した。

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初陣を控えた侍ジャパンが「勝利の方程式」を確立した。強化合宿初日。稲葉監督が、投手陣の役割を決めた。「山本が後ろで7回、8回と。そして山崎が9回。そういうチーム状況になってきたので、練習試合から試していこうと思っている」と明かした。当初は状態のいい投手を見極めることで、抑えは流動的なプランだった。松井の離脱を受け、セットアッパーを山本、守護神を山崎に固定することが最善策と導き出した。

伸びしろ抜群の若武者が、大役に抜てきされた。山本は今季、セットアッパーから先発に転向し最優秀防御率を獲得。12球団の規定投球回に到達した中で唯一の防御率1点台となる1・95を残した。「イニングをたくさん投げているので、そういう経験をつなげていけたらいいと思います。大事な仕事なので、準備を丁寧にやって、戦力になれるように頑張ります」と気合十分。地元・宮崎のテレビ局が詰めかける中、勇姿を約束した。

守護神候補の松井の左肘痛による辞退を受け、抑えは実績ある山崎が務めることになった。稲葉監督は「山崎と松井は抑えの候補として考えていたが、松井が辞退ということで」と順当な布陣を敷いた。2年連続の最多セーブ投手は「同じ仲間ですし、僕たちが頑張らないといけない。松井君、(辞退した)森原さんの分まで、僕たちが引っ張っていかないといけない」と自覚を抱いた。【田中彩友美】