みやざきフェニックス・リーグに参加中の阪神藤浪晋太郎投手が今季最後の対外試合となる韓国・ハンファ戦に先発し、自己ワーストの9四球で大乱調締めとなった。

「すごい悪かったというわけではないですけど、ゾーン周辺で浮いたり、引っかけたりとコントロールできなかった」と振り返った。

約1カ月ぶりの先発。相手は右打者が8人並んだ。初回、いきなり2つの四球を出した。2球連続暴投もあった2回は3四球。その後も制球は安定せず、3回2四球、4回2四球。球数は102球を数え、予定の5回を投げきれずに4回で降板した。「感覚の中で修正できなかった。ポイントをつかめなかった」。特に変化球の制球を乱し、カウントを作れなかった。

いい感覚を取り戻すため、短いイニングで試合数をこなすなど、同リーグでは中継ぎ特訓に取り組んできた。ここまで6試合にリリーフ登板。計7回で無失点3四球と安定感を見せていたが、集大成となるはずの先発登板でまたもや不安を露呈してしまった。

ただ、「ゲームの入り方などで得るものもあった。短いイニングでゲームを多く投げれて良かった」とも語った。この日も被安打2で、無失点と球威は抜群。31日からは秋季キャンプに臨み、制球面の課題と向き合う。【奥田隼人】

▽阪神矢野監督(藤浪について)「晋太郎自身の中で何か『こういう感じやったな』とか『これでいこう』というものが見つかれば一番いい。フェニックスから(秋季)キャンプで、来年につながるものを見つけてくれれば、一番いい形になる」

▽阪神平田2軍監督(藤浪について)「せっかく今まで積み上げたものが最後に…残念。本人が一番、ガッカリ来ているだろう。9四球も出るということは、まだ修正が利かないということ。これを糧に、まだまだやっていかないといけない」

▽阪神香田2軍投手コーチ(藤浪について)「まだまだ、これからも継続してやっていくしかない。(秋季キャンプでは)今まで通り、制球を反復練習で。いい感じできていたので、いい感覚のものを身に付けていくということを続けて欲しいと思う」