阪神近本光司外野手(24)は、高知・安芸の秋季キャンプで2年目のジンクス打破に挑む。10月31日の初日から全体練習前、午後の個別練習後にウエートトレーニングを取り入れた。「シーズン途中、背中をよく痛めていてトレーニングができていなかった。オフシーズンでもあるので、背中をしっかりやって」。142試合に出場した1年目は、背中の張りで途中交代することもあった。今回はコンディションの専門家で球団の外部講師を務める桑原弘樹氏がキャンプに初参加。糸井やプロレスラー武藤敬司らもサポートする権威からはこう断言された。

「近本選手のフィジカル、肉体の完成度が100点かというと、僕はそうは思わない。それは駄目という意味ではなく、伸びしろ。(2年目に向け)この時期は技術も大事だけど、土台を作る時間がある」

トレーニングに取り組む自主性も評価され、体作りに必要なサプリメントのアドバイスも受けている。

他にも、守備では「軸がずれる」という送球動作を修正するため、ラケットでの素振り、平均台の上からスローイングでフォームを固めている。走塁では自身の動画を見直し、理想のスライディングを求める。「シーズン中にできなかったことが、しっかり時間があるので今ならできる」。パワーアップの秋を迎えている。【奥田隼人】