日本ハムでプレーした今季限りで現役引退した田中賢介氏(38)が、北海道胆振東部地震の被災地の継続支援を約束した。

20日、応援大使を務めるむかわ町を渡辺諒内野手(24)とともに訪問。昨年9月6日に甚大な被害を受けた同町を初めて訪れた田中賢氏は「支援は継続的にやっていくことが大事。できることがあれば、やっていきたい」とユニホームを脱いでも、北海道のために力を尽くしていくことを宣言した。

道中では、仮設店舗で営業を続ける地元商店にも足を運んだ。春のセンバツに3度出場経験がある鵡川高野球部の仮設寮も目に焼き付けた。「何かしらで貢献、恩返しができたら」と思案している。地元名産のししゃもにも舌鼓を打ち、復興を願う思いも、さらに高まったようだ。「これから、こういう機会が増えると思う。たくさんの人にお会いできたら。(むかわ町には)プライベートでも来たい。おいしいししゃもも、いただきましたしね」と振り返った。

地元の小中学校も訪れて、子どもたちの元気な姿をうれしそうに見つめた。町民からは引退を惜しむ声も多かった。「街の方はすごく元気で、逆にパワーをもらった」と笑みを浮かべっぱなしの1日。「復興という意味でも、最後に(応援大使として)この場所に来られたのは感慨深いものがあります」。北海道移転後を代表するレジェンドOBとして、これからも北の大地を元気に明るく照らしていく。【木下大輔】

○…田中賢氏が将来の日本ハム監督就任を熱望!? 小中学生から「監督をやりたいか? 」という質問が投げかけられた。「そういう仕事もいつかできたらいいなと思う。もしやるのだったらファイターズ以外考えられない。ファイターズを強くしたいです」と話した。また、現役を終えた今やりたいことは「スキーやスケートなどのウインタースポーツです」と明かした。

○…渡辺が、むかわ町で忘れられない思い出を作った。同町名産のししゃもを口をアーンとする田中賢に食べさせた。「一生の思い出になりました」と笑顔。尊敬する大先輩と一緒に1日をともにして「賢介さんみたいに何十年も続けて結果を出せるように、頑張りたい」と二塁レギュラー定着を本人の前で誓った。