阪神木浪聖也内野手(25)が、兵庫・西宮市の球団事務所で契約交渉に臨み、1200万円増の年俸2200万円で更改した。

ドラフト3位で入団した今年は「1番遊撃」で開幕スタメンをつかみ、近本との「キナチカコンビ」でけん引。113試合に出場して打率2割6分2厘だった。遊撃ではチーム最多88試合に先発と充実したルーキーイヤーで、今オフの球団で最高増額をつかんだ。もっとも現状に満足はせず、遊撃で「全試合出場したい」と来季への目標を打ち立てた。

そのために打撃を磨き続ける。今季は主に8番打者として95安打を放った。7月に1度だけ出場選手登録を外れた影響もあって3桁には届かず。「100という目標もあるけど、全試合出るならもっと打たなければいけない」。シーズン中は毎日自分の全打席をビデオで研究した。「凡打の時は必ずどこかが悪いのがすぐ見える。すごく勉強になる」。秋季キャンプでは井上打撃コーチから「間」の取り方をレクチャーされた。右足を地面に早く着けすぎない打ち方を反復と、一心不乱に野球に打ち込んだ1年だった。

遊撃には北條、小幡、植田らのライバルが多いが「自分は自分のやることをやるだけ」とあくまでわが道を突き進む。今オフは他の1年目の選手とともに鳴尾浜で強化指定選手として汗を流す予定で「いい機会。自分を追い込める」と意欲的だ。阪神の遊撃手で全試合出場となれば15年鳥谷以来。でっかい目標を真っすぐ追いかける木浪に「2年目のジンクス」はないはずだ。【只松憲】