即戦力右腕がまさかの二刀流!? 広島ドラフト1位の明大・森下暢仁投手(22)が8日、独自の調整方法を明かした。

この日から広島・廿日市市の大野練習場で新人合同自主トレがスタート。学生時代からブルペンにはあまり入らず、野手の練習を取り入れ、自身の投球スタイルにつなげてきた。プロ入り後もマイウエーを貫き、エース街道を駆ける。

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大学ナンバーワン右腕が“二刀流”で開幕ローテーション入りの土台を作る。新人合同自主トレ初日に、独自の調整方法を明かした。学生時代から投球練習はあまり行わず、守備練習や打撃練習などに取り組み、自身の投球につなげてきたという。「内野の位置から低いボールを投げることを意識したり、打撃練習に入ったりしてきた」。高校時代は3番打者だったこともあり、打撃は大好き。「打撃から投球につなげることもできると思う」と説明した。

オールラウンダーの意識が強い。「投手だから投手だけのことをしなければいけないということではなくて、フィールディングだったり、投球につなげていくために、いろんなことをやっていかないといけない」。新人合同自主トレ中のブルペン入りは未定。「球を投げるよりはトレーニングした方が力もついてくる。焦ることなく、入れる時に入れたらと思っています」と語った。

この日はドラフト5位の天理大・石原貴規捕手(21)と最大約50メートルの距離でキャッチボールを行った。ボールを受けた石原貴は「そんなに力を入れてなかったと思いますけど、回転数が多くて、ボールがのびてくる感じでした。素直にいい投手だなという印象です」。視察に訪れた高ヘッドコーチも「スピンが効いている。しなやかでした」と評価した。

この日は時折笑顔をみせるなど、終始リラックスしていた。「硬くやっていてもプラスにならないと思う。笑顔でやった方がいいのかなと思ってやっています。体力含め、まだまだ足りない所が多い。筋力、体力アップして、投げられる力をつけていきたい」。目標の開幕ローテーション入りへ、着実に歩みを進めていく。【古財稜明】