阪神ドラフト3位の及川雅貴投手(18=横浜)が23日、春季キャンプに“相棒”を持ち込むことを明かした。報道陣から持っていく愛用品を問われ、シャドーピッチングで使用している約40センチの専用棒の存在を明かした。

故郷千葉・匝瑳(そうさ)市の少年野球チームに所属していた小学6年時、ライバルチームの監督が手作りしたものを譲ってくれたという。もらった当初は使用意図が分からず使っていなかったが、高校で細かい技術を学ぶ中で棒の意味を再確認して、使い始めた。「振ると『ピュッ』という音が鳴る。その音が鳴るところが(自分の)リリースポイントの場所。そこを意識して毎回、持ってやっています」。

プロ入りを導いてくれた宝物だ。今やもちろん必需品で、時間があれば寮の部屋などで使用している。「頭で思っているリリースポイントと、体で動くリリースポイントはどうしてもズレがある。そういった意味(の確認)で使ってます」。スタートが見込まれる2軍キャンプ地の安芸へ、愛棒ならぬ相棒をカバンに忍ばせる。

この日の新人合同自主トレでは、井上らとともに福留と初対面。「正直、会うまでは怖そうなイメージだった。いざ会って話してみると、とても優しそうだなというのが印象。そこは良かったなと思いました」。緊張の瞬間を、笑顔で振り返っていた。【奥田隼人】