巨人野間口貴彦スカウト(36)が11日、恩師の野村克也氏の死去を悼んだ。

社会人野球のシダックス時代に監督、エースの立場で2年間プレー。03年の都市対抗野球では準優勝した。04年ドラフトで巨人に入団後も親交は続き、先月にはシダックスのOB会で会ったばかりだった。

「突然のことで、本当に驚いています。先月、OB会でお会いした時も30分くらい、監督とお話しさせていただいた。その時も『オレを巨人にスカウトしないのか』って。現場への思いを燃やされてましたし、ショックです。僕にとって、野村監督は野球界の恩人。監督のもとでやれたから、プロに行けたと思っています。大きな存在ですし、監督との2年間は僕の誇りです。感謝の言葉しかありません」

一番の思い出には、03年の都市対抗野球の準優勝を挙げた。三菱ふそう川崎との決勝戦。試合前にエース野間口に全てを託すと決意し、継投のタイミングが遅れ、逆転負けした。「先月のOB会でも話に出ましたが、監督にとっても一番後悔の残る試合だと。準優勝で悔しかったですけど、そんな試合に携われたのは、僕にとってはいい思い出です」と話した。