ツバメを惑わすぞ! 阪神西勇輝投手(29)がオープン戦開幕投手を託された22日の中日戦(北谷)に向けて意気込みを語った。21日はチーム宿舎に隣接する室内練習場で調整。「いろいろなことを試しながら、やれればいいかなと思う」。結果は重視せず、多彩な投球をテーマに掲げた。

18日に矢野監督が3月20日の開幕ヤクルト戦を西勇に任せることを明言。今後はヤクルトのマークがきつくなることが予想されるが、それを逆手に取る。

西勇 違う配球じゃないけど、こんな配球あるんだみたいな。いつもだったら投げない球か。フルカウントだったら自分の好きな変化球を投げるところを、難しい変化球を投げて…。四球でも全然気にしない。

シーズンとはひと味違う配球を予告。「007」に簡単に情報を渡さず、むしろ惑わせる“幻惑作戦”に出る。

自身の成長にもつながる。「(普段)やらないことをやった方がレパートリーも増える」。移籍1年目の昨季はチーム最多の10勝マーク。エースの座を確立したが、求める理想像は高い。「引き出しを増やしていければ」。新たな発見もあってレベルアップとなれば、一石二鳥だ。

矢野監督はそんな貪欲な姿も評価し、開幕投手起用を決めた。西も「いかに開幕に自分が気分良くマウンドに上がれるかを考える」と気合十分。まずは中日相手に見せる“ニュー西勇”に注目したい。【只松憲】