ソフトバンクのルーキー右腕、サイドハンドの津森宥紀投手(22=東北福祉大)が開幕1軍へ強烈アピールした。

7回から対外試合初登板で2イニングを無失点。7回先頭打者から2者連続安打で無死一、三塁のピンチを招いたが、3者連続三振で切り抜けると、8回も先頭打者から三振を奪って4者連続三振。首脳陣をうならせた。

津森 投げっぷりの良さは出せた。ピンチにも燃えるタイプですし。思い切って投げられた。

ピンチにも臆することなく、ルーキーらしからぬ堂々としたマウンドだった。4者連続はすべて左打者から奪った。1人目の菅野にはチェンジアップで空振り、続く安田はスライダー見逃し、最後は同じ大卒ルーキーの佐藤から145キロの直球で空振り三振を奪った。「佐藤の時は気合が入りました」。同じ新人として負けられなかった。8回にはこの日最速146キロもマーク。「故障者も出ているんで、自分もチャンスだと思っています」と開幕ベンチ入りへ意欲を燃やす。

森山投手コーチが「ブルペンでも投げない球を投げていたな」と驚けば、工藤監督も「アピールしてくれるといい競争ができる」と絶賛。リリーフ陣の候補として期待していた。【浦田由紀夫】

◆津森宥紀(つもり・ゆうき)1998年(平10)1月21日生まれ、和歌山県出身。和歌山東から東北福祉大に進み、19年ドラフト3位でソフトバンク入団。サイドから最速149キロを投げ込む本格派。177センチ、81キロ。右投げ右打ち。