ソフトバンク城島健司球団会長付特別アドバイザー(43)が11日、ロッテ入団が決まったかつてのチームメート鳥谷敬内野手(38)にエールを送った。タマホームスタジアム筑後で取材に応じ、「1年でも長く現役をね。彼の野球への情熱があるなら、ぜひやってもらいたいし、彼がやってきたことというのは、他の人が経験したことのないところだと思う。とてもいい参考になると思う。すごくいい影響を与えるベテランだと思いますよ」と熱く語った。

阪神時代はロッカーが隣りだった縁もあり、日頃から仲良く語り合った。鳥谷の2000安打達成を祝い、親しいチームメート同士で兵庫・神戸市内で食事会も開いた。鳥谷は12年9月29日、遠征先の東京から早朝に帰阪し、ウエスタン・リーグ、オリックス戦での城島氏の引退試合に鳴尾浜に駆けつけた。試合後、グラウンドで城島氏を胴上げする球児らを見ながら「ユニホームを着てくればよかった。(胴上げに)参加できたのに」と悔やんだ。その夜の広島戦(甲子園)で前田健太(現ツインズ)から決勝アーチをかけた。城島氏の区切りの日を快勝で飾った。そんな間柄だった。

グラウンド内外の鳥谷をよく知る城島アドバイザーだからこそ、昨年の阪神退団後の動向が気になって仕方なかった。「やりたいという意思を持っている以上は、どこかに決まってほしいなと思っていました。阪神にとってはレジェンドの選手だし、阪神をずっと支えてきた功労者ですから。でも、それでもよそに行ってでもプレーをしたい、現役を続けたいという気持ちがあるなら、どこかでかなえてほしいなと思っていました。こればかりは自分が思ってもかなうものではないですからね」と現役続行を喜んだ。

城島アドバイザーも阪神での引退を経て、古巣のホークスに戻ってきた。ライバルとはリーグ制覇を争うライバルになるが「一緒にやってきた選手がよそでも頑張ってる、プレーしているというのは、チームの垣根は全然なく応援したいなと思います」と、同じユニホームで戦った選手ならではの絆で鳥谷の再出発を祝福した。【堀まどか】