ヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手(18=星稜)が11日、5度目のブルペンに入り座った捕手を相手に初めて投げた。約15分間で30球。右ひじの軽い炎症を乗り越え「順調にきている。これから先も無理せず焦らずやりたい」と話した。

「よしっ」と小さくつぶやき、プレートに足をかけた。池山2軍監督、小川GMらが見守る中で「少し力みすぎました。久々だったのと、見られて投げたので」と笑った。14球目以降は捕手に少し三塁側へずれてもらい、コースを意識した。最初はキャンプから取り組む2段モーションだったが、途中からは本来の流れるようなフォームに変更。「いろいろ試しながら。大切なのはそこ(フォーム)ではない。土台になる所と別で変化を加えたい」。今後は中3日ほどの間隔でブルペンに入り、変化球も解禁し、シートやフリー打撃に登板する流れ。宮本ファームディレクターは「4月中に実戦に入れるのではないか」と明かした。

ヤクルト小山田ブルペン捕手(奥川の捕手を務め)「後半の指にかかった何球かは、すごくよかった。手元で伸びる球だった」

ヤクルト小川GM(奥川について)「力のあるボールを投げていた。素晴らしいボールだった」

ヤクルト池山2軍監督(奥川について)「レベルを上げて(ブルペンの)回数を重ねて、いざ実戦という方向に向いていく」