阪神秋山拓巳投手(28)が、抜群の安定感で開幕ローテ入りへ大前進した。ヤクルト戦に2番手で登板。

「立ち上がりから、いい真っすぐを投げられたと思います」。キレのある直球を生かして5回2安打無失点と完璧な投球だった。

ともにローテ入りを争う先発中田の後を受けた5回は、先頭の吉田成に10球粘られながらも内角直球で見逃し三振。7回は1死一、二塁のピンチを招くも西田、村上の中軸を打ち取った。「真っすぐはまだ良くなる感じもあった。意外と差してもいたんで、続けていきたい」。上積みできる余地を残し、4回6失点だった中田と明暗を分けた。

約1カ月間、防御率0・00を維持する。2月24日のヤクルト戦から3試合連続無失点で被安打もわずか6本。矢野監督は「ずっと安定したところで、アキらしいというのは続いている」と高評価。残る2枠を争う開幕ローテ入りについて「自分で近づけていっているところには来ている。そういう評価はしています」と近い存在だと認めた。

プロ11年目の右腕は強い覚悟を持つ。「求めているところからしてまだまだだし、争っていてはいけない立場だと思っている。もっと良くなるように取り組んで行きたい」。自らの手でローテ当確をつかみ取る。【磯綾乃】