阪神植田海内野手(23)が人生初満塁弾から一夜明け、2安打を放って矢野監督から“直撃取材”を受けた。「9番中堅」で先発。ともに左打席から5回は今野から中前打、8回には石山から右前打をマーク。しっかり右腕を仕留めた。21日ヤクルト戦は右打席から大仕事。スイッチヒッターが2戦連続で存在感を示した。

試合後に多くの報道陣に囲まれる中、背後からいたずらな笑みを浮かべた背番号88が記者となって迫り、質問をぶつけた。「1発狙ってたん?」。まさかの直撃にビックリした植田が「狙ってないですけど…しっかりいい打球を打てました」と返答すると、怒濤(どとう)の質問攻めがスタートした。

矢 (1本目は)初球でしたね? 初球からって、決めてたんですか?

植 はい。監督にいつも「積極的に」と言われているので。

矢 言われてるから打ったんですか?

植 いや、そういうわけでは…。

矢 そういうわけではない?

植 …はい。

矢 自分の意識でですね?

植 …はい。

終始タジタジだった植田は、最後は「頑張ります!」と背筋を伸ばした。期待の裏返しと言える取材を仕掛けた矢野監督は「(主力を)脅かしてほしい。控えと決めているわけじゃないので。良いものを見せてくれたら、どんどんスタメンで使う気持ちはある」とさらなるアピールを待ち望んだ。【奥田隼人】