エースが“審査委員長”を務めます-。巨人は1日、「#ものまねコンテスト」を開催すると発表した。選手会長の菅野智之投手(30)が発案。題材はOBも含む巨人の選手でツイッターで動画を募集する。投稿者から菅野が選んだ100人に選手直筆サイン入りグッズをプレゼントする。中学生以下限定で、募集は7日まで。チームの“ものまねキング”田口に対抗するものまね王は現れるか。

医療支援に立ち上がった菅野が、子供たちの心のサポートにも動いた。新型コロナウイルスの影響で、小、中学生の部活動で練習自粛や大会が中止。「つらい思いをしていると聞き、何とか元気づけたい、何か少しでも力になりたい」と思いを巡らせ、球団公式ツイッターでの「#ものまねコンテスト」の開催を企画した。

自らが“審査委員長”を務め、プレミアムなプレゼントも用意した。テーマは巨人の選手(OBを含む)のものまね動画で「#ものまねコンテスト」と「#菅野智之に届け」のハッシュタグを付け、ツイッターで投稿。中学生以下を対象に7日まで募集し、投稿者の中から菅野が選んだ100人に選手直筆サイン入りグッズをプレゼントする。

菅野 ただ単純に似ているものでもいいですし、面白いものやマニアックなものなど、アイデアを練って、自信のある作品をぜひ投稿してみてください。お手本は“ものまねキング”こと、田口麗斗投手の動画をご覧ください。

球団公式インスタグラムでは、菅野が手本にお勧めした田口が岡本、亀井、桜井のものまねを披露し、クオリティーの高さで話題を集める。宮本投手チーフコーチからも「うまいね。笑ってしまったよ」とお墨付きをもらったが、対抗する猛者はいるだろうか。王道なものから“細かすぎるものまね”に至るまで豊富なネタを楽しみにした。

開幕時期が不透明な中でも「ファンとともに」を体現する。4月24日には東京都に医療支援で1000万円を寄付。中学時代の恩師から中学の部活動の実情を聞くと、後輩たちが取り組む“腹筋チャレンジ”の優勝者にサインをプレゼントするプランを掲げた。プレーでファンに笑顔を届ける日を心待ちにしながら、新たな楽しみを提供する。【久保賢吾】

 

★巨人に在籍した主な個性的なフォームの選手

<打者>

◆王貞治 右足を高く上げる1本足打法。足を上げる状態が長く、フラミンゴ打法とも呼ばれた。

◆落合博満 オープンスタンスで神主がおはらいをするようにバットを体の横に構える神主打法。

◆大道典嘉 極端にバットを短く持ち、小さく構えるフォーム。12年の球宴では阿部(巨人)がまねる場面も。

◆小笠原道大 落合のような神主打法だが、バットはより上段に構えるフォーム。

◆松本哲也 右手と左手を離してグリップを握り、バットを寝かせて構える天秤(てんびん)打法。

<投手>

◆小林繁 リリース前に1度タメをつくり、アンダースローに近い低い位置から投げるフォーム。

◆西本聖 左足を高々と上げるダイナミックなフォーム。漫画「巨人の星」の星飛雄馬に似てるとも。

◆角盈男 2年目オフにサイドスローに変更。左のサイドは当時では珍しく、特に左打者には打ちづらかった。

◆岡島秀樹 体全体を使うダイナミックなフォームで、リリース時に顔が下を向き、捕手も打者も見ないことからノールック投法とも呼ばれた。