DeNAの高卒3年目、中川虎大(こお)投手(20)が、10日巨人戦(東京ドーム)の先発に抜てきされた。
開幕ローテ入り確実だった上茶谷が右肘違和感で離脱し回ってきたマウンド。昨年7月に支配下契約を勝ち取ったばかりの最速153キロ右腕が、謙虚にチャンスをうかがう。
8日、横浜スタジアムでの練習を終えると冷静に状況を捉えて話した。「自分でつかんだチャンスというより、もらったチャンスだと思っているので。開幕に残れなかったとしても、またチャンスをもらえるように頑張ろうと思います」。無欲と思えるほどの落ち着きには理由がある。昨季終盤に1軍も経験したが「『結果を出してやろう』と肩に力が入って、球速は出ていても球が悪かったりというのがあった」。反省を踏まえた前回登板の4日楽天戦は3番手で2回を1安打1失点。「『力を抜いて投げる』と思ってマウンドに立って、忘れずにできました」と成長を実感した。
「清宮世代」とも言われる高卒3年目。チームの同期は左腕桜井と186センチ右腕阪口で、全員1軍を経験したが勝利はない。初白星一番乗りは「それは狙ってます」と即答。無欲に見えた若武者が「野心」の一端をのぞかせた。【鈴木正章】



