スーパー強竜打線の誕生だ。中日打線が10日、ロッテとの練習試合でベテラン大島洋平外野手(34)の今季初アーチなど3本塁打を含め、5試合連続の2ケタ安打で快勝した。

ベテランの一振りがアーチ祭りのファンファーレになった。2回2死二塁で大島が岩下の144キロ直球を捉えると打球は右翼へ放物線をきれいに描いた。「しっかり自分のスイングで打てた。いいポイントで、バットの出し方も良かった」。自画自賛の今季初アーチに大島の声も弾んだ。この1発に阿部、武田も続いた。

大島は4打数3安打2打点1盗塁。練習試合24打数12安打3盗塁で打率5割に乗せた。好調なベテランを上回る勢いを見せるのが打線だ。この日の14安打で、練習試合5試合連続の2ケタ安打。本塁打は8試合で16本塁打と1試合2本ペースを続ける。今季予定されるシーズン120試合に換算すると年間240本塁打になる。昨季チーム本塁打90本で12球団ワーストを記録したが中日が大変身する可能性は十分。「しっかりみんな打てるボールを打っている」と、昨季最多安打のタイトルを獲得した大島が分析した。

中日打線は昨季リーグ1位のチーム打率2割6分3厘ながら得点力不足に泣いた。本塁打増で爆発力を兼ね備えた強竜打線がセ・リーグを台風の目になりそうだ。【伊東大介】