日本ハム渡辺諒内野手が、“直球破壊”で決勝打だ。1回2死一、三塁、高橋光の初球。外角の149キロ直球を振り抜き、中前へ運んだ。「初球から打つつもりでいきました。直球が良い投手なので、しっかり直球を狙っていきました」。すっかりファンに浸透した「直球破壊王子」が、持ち味十分の一打でヒーローになった。

5試合連続安打、3試合連続打点と好調をキープ。打率は2割9分3厘で、近藤に次ぐチーム2位タイに浮上した。今季は主に中軸を任されながら、ときには2番も務め、チーム状況に応じて役目に徹してきた。7回にも中前打で、複数安打も3試合連続。「しっかり狙った球を打ち返すことが出来ているので、そこが(好調の)要因かな」と、堅実な打撃が結果に結び付いている。

ヒーローインタビューでは、上気した顔で「ベンチの雰囲気は良いですし、みんな楽しく試合に臨めている」と笑みを浮かべた。不遇の時を経たプロ7年目。“直球破壊”の武器を開花させ、主力の風格が増してきた。