会心の逆転アーチで勝利した試合後のお立ち台。西武エルネスト・メヒア内野手が自分で叫んだ。「メヒア、サマサマヤ!」。

楽天との3連戦を2勝1敗とし、7月下旬のロッテ6連戦以来、実に6カードぶりのカード勝ち越しで8月を締めくくった。辻監督も「メヒアがチームを救ってくれた」と何度も繰り返した。

2点を追う9回2死一、二塁。楽天の抑えブセニッツに2ストライクと追い込まれた。絶体絶命のピンチ。「第3打席まで全て空振り三振しているから、とにかくボールを前に飛ばして、試合を終わらせないことだけを考えた」。133キロカーブを低いライナーで左翼席最前列へたたき込んだ。今季7本塁打中、6本が楽天戦。キラーぶりを発揮して勝利を引き寄せた。

辻監督は「今日の円陣で外崎が『昨日は助っ人がいっぱい打ってくれたから、今日は日本人で』って言ってたんだけど、やっぱりまた助っ人に助けられたね」。チームは低迷中だが、シーズンはまだあと半分ある。メヒアは「残り60試合。何が起こってもおかしくない。自分のベストを尽くしてクライマックスシリーズ争いに残っていければ」。瀬戸際で放った1発を浮上のきっかけにする。【千葉修宏】