ソフトバンクがアクシデントにも見舞われて、今季ペイペイドームでの対ロッテ4連敗を喫した。

5回に先発武田翔太投手が打球を胸部に当てて降板した。打線が6回に逆転するも、2戦連続で7回に逆転されての敗戦。ゲーム差を1・5に縮められた。昨年はZOZOマリンで2勝10敗だったが、今年はペイペイドームで開幕戦に勝利しただけの1勝4敗。地元でロッテを苦手にすることだけは避けたい。

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勝利の女神は最後までほほえまなかった。ソフトバンクは1点を追う9回裏1死三塁のチャンスで、代打川島慶三内野手の会心のライナーが二直となり、快足代走周東佑京内野手も帰れず併殺でゲームセット。運に見放された。工藤公康監督は「あそこは仕方ない。いい当たりが正面をついてしまった」と天を仰いだ。今季、ペイペイドームで対ロッテ4連敗となり6月19日開幕戦に勝っただけの1勝4敗。昨年、ZOZOマリンで味わった2勝10敗の悪夢がよみがえる。

「不運」は先発武田を襲ったアクシデントから始まった。5回1死一、二塁でロッテ中村奨の打球が右胸部付近を直撃。倒れ込みながら気迫で一塁でアウトにしたが、ここで無念の降板となった。6日以降に詳しい検査などを行う予定だが、気丈にも「短いイニングで交代することになってしまい、中継ぎの方にも迷惑をかけてしまった」とコメント。工藤監督も「良くないわりには2失点で抑えてくれていたので…」と残念がった。

ロッテから得点が奪えない。今季の球団別対戦成績ではロッテに対して1試合平均得点3・09、打率2割3分1厘はともにワースト。この日もロッテ美馬に3戦3勝目を献上してしまった。「そんなにいい状態ではなかった。もっと早めに攻略しないといけなかった」と工藤監督も序盤で打ち崩せなかったことを悔やんだ。

2戦連続で7回に逆転されての敗戦に工藤監督は「継投はシミュレーション通りだった。いろんなことは起こるがみんな一生懸命やっている。今日で終わりではない。切り替えていくことが大事」と唇をかみしめた。6回には柳田の激走などで一時は逆転したが、結局バント失敗、守備の乱れが響いて競り負けた。地元でロッテに勝てない姿はもう見せたくない。【浦田由紀夫】