ヤクルトは29日、都内の球団事務所で今年3度目のスカウト会議を行った。高校、大学、社会人を含めてドラフト候補80人強のリストアップと、調査の進捗(しんちょく)状況を確認、報告した。小川淳司GMは「今日は調査している段階の選手たち、調査の状況、報告がメインだった」と説明した。

上位指名候補には、左腕の早大・早川隆久投手(4年=木更津総合)、右腕の木沢尚文投手(4年=慶応)、右腕のトヨタ自動車・栗林良吏投手(24=名城大)らが入っている。高校生では、明石商(兵庫)・中森俊介投手、中京大中京(愛知)・高橋宏斗投手、福岡大大濠・山下舜平大投手、智弁和歌山・小林樹斗投手(いずれも3年)の右腕4人らも入っているが、小川GMは「本当の即戦力という意味では大学、社会人の方が、より戦力に近い選手が多いのかなと思っている」と方針について話した。

今後は、ドラフト直前に3日連続で会議を行い、最終的に高津監督も交えて候補を絞り込む予定になっている。昨年は育成選手を指名しなかったが「育成も当然指名していく方針」とした。全体での指名人数はまだ決まっていないものの、例年より多くなる見込みだ。

またトレードや新外国人などの補強期限の締め切りが30日まで。課題の投手陣では、今月に入り元阪神で四国IL・香川から新加入した歳内宏明投手を獲得した。まだ勝利は挙げていないが、先発ローテーション入りを果たしている。今後の補強について、小川GMは「もうないですね」と明言した。