立命大の有村大誠投手(4年=秀岳館)の最大の武器は、最速151キロの上下左右に動く直球だ。「ボール半個分くらい動きます。握りは普通なんですけどね」。本人も投げてみないと、どこに行くか分からない、捕手泣かせのクセ球だ。

「僕の進路もこの秋で決まってくる」。強い気持ちで臨んだ今秋の関西学生野球リーグ戦は、9月19日の京大戦で4安打完封。10月11日の近大戦では「ウォリャ!」と1球1球に大声を出し、今秋ドラフトの目玉、佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)の内角を強気に攻め続けた。四球、遊飛、最後は膝元に当てる死球となった。試合はサヨナラ負けしたが、優勝を争うナインを鼓舞した。

翌12日は同点の9回1死二塁のピンチで登板した。この秋初の連投でいきなり死球を与えて一、二塁とピンチを広げたが、続く2番打者を二ゴロ併殺。3番佐藤まで回さず、サヨナラ勝ちで1勝1敗に持ち込んだ。持ち味の強気の投球全開で、スカウト陣にも大きくアピールした。