天理大の森浦大輔投手(4年=天理)は、細身の体からキレのある最速148キロの直球を投げ込む。この秋の阪神大学リーグは登板5試合で4勝1敗。通算21勝とした。「テンポよくいい流れで投げられた。満足いくリーグ戦だった。ドラフトへ向けて、いいアピールができた」。10月3日の大体大戦では7回コールドの参考記録ながら、無安打無失点投球で圧倒した。

曲がりの大きいスライダーもあるが、プロからはチェンジアップの評価が高い。阪神山本スカウトは「チェンジアップと直球の投げる時の腕の振りが変わらない」とうなる。森浦自身も「(プロでも)チェンジアップを武器にやっていきたい」と、投手人生を支える勝負球と理解。話し方も穏やかで、休日は趣味の釣りに出る静かなタイプだが、マウンドに上がれば静かに熱く燃える。

巨人の榑松(くれまつ)スカウト部次長は「1球1球の質がいい」と高評価する。巨人、ソフトバンクをはじめ、左腕補強を目指す球団が熱視線を送っている。【石橋隆雄】