阪神、オリックスなどで活躍したジョージ・アリアス氏(48)が13日、日本プロ野球外国人OB選手会主催で、ファンへ向けたトークセッションをオンラインで行った。

米国アリゾナからメガネに少し白くなったヒゲを蓄え、柔らかな笑顔で画面の前に登場した。現在は子どもたちに野球を教えている。「日本人から努力することを学んだので、それを教えています」と話した。

「日本語をしゃべれなかったので、もう少し勉強すればよかったと後悔している」と話し、「日本人がすごく好き。律義にあいさつをしてくれる。夫人が財布を3回なくしたけど3回とも戻ってきて感動しました」と、日本を離れた今でも日本を愛している。

オリックスで2年プレーした後に02年から阪神へ。当時の星野仙一監督について「みんなから怖がられていたので覚悟して行ったが、普段は柔らかい方。試合になるとチャレンジ精神旺盛だった。一緒にいい経験ができました」と懐かしそうに話した。

03年にはリーグ優勝を経験。「片岡さん、金本さんといい選手が入ってきて、いいチームになった」と強いチームが出来上がる過程を感じていた。「阪神ファンはすごく熱心に歌を歌ってくれた。力になった。歌を一番覚えている」と、六甲おろしや打席での応援歌の大合唱が今でも耳に残っているようだ。

息子のジョージJrは、18年に全米ドラフト34巡目でパドレスに指名されたが、大学へ進学。現在アリゾナ大で投手としてプレーし、将来、日本でのプレーを希望していることを明かした。45分間、思い出話を語ったアリアス氏は「コロナが落ち着いたら日本に行って、球場の観客席から野球観戦することを楽しみにしています」と日本のファンとの再会を約束した。

◆ジョージ・アリアス 1972年3月12日生まれ、米国アリゾナ州出身。アリゾナ大を経て93年ドラフト7巡目でエンゼルスと契約。96年メジャー初昇格。パドレスを経て00年オリックス入団。02年阪神に移り、同年から2年連続でチーム最多の本塁打、打点を記録。優勝した03年には自己最多タイの38本塁打を放ち、一塁手としてベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得した。04年オフに退団。06年シーズン中に巨人で日本復帰も同年限りで引退。NPB通算639試合。打率2割5分9厘、161本塁打、436打点。現役時代は180センチ、86キロ。右投げ右打ち。