今秋ドラフト候補を日刊スポーツのオリジナル野球カード付きで紹介する「ドラフト候補全員!? 会いに行きます」。今回は大学生・社会人編。慶大・正木智也外野手(3年=慶応)は、東京6大学リーグを代表する右のスラッガー。

ブオン! 慶大・正木が素振りをすると、空気が震えるような音がする。「この冬は、スイングスピードを上げるのが1つのテーマです。まずは160キロ以上は出したい」。チーム内でスピードを競い合い、モチベーションにしている。現在の自己最速は159キロ。160キロ超えを目指し、ウエートトレーニングにも励む。

生粋のスラッガー人生を歩んできた。東京・世田谷西シニア時代に30本塁打。「ヘッドの重さを使ってラインに入れて打つ“世田西打ち”が自分に合ってて、飛ぶようになりました」。慶応では高校通算50本塁打を記録した。大学では、ここまでリーグ通算6本塁打。ラストイヤーは春秋合わせて「現実味がありつつ、まだ今は届かない数字」として、8本を目標とする。「率を残すためにも、飛距離を出すためにも、2ストライクから、どう粘るか」。巨人坂本の動画も参考に、内角球のさばきを研究する。

幼稚園児の頃からプロ野球の世界に憧れてきた。「今でも、テレビ中継を見ると格好いいと思います。大観衆の前でプレーしてみたいです」と野球少年の顔で言った。夢を現実とするために、自慢の打撃をさらに磨き上げる。【古川真弥】