今秋ドラフト候補の最速148キロ右腕、天理大の牛島樹投手(3年=専大玉名)が10日、同大学グラウンドで練習し、大学ラストイヤーに向けて「全勝」「150キロ」、最終目標の「プロ入り」と3つの誓いを立てた。最速145キロ左腕の井奥勘太投手(3年=立正大淞南)と左右の2枚看板を背負っている。

身長182センチの牛島は長い手足が特徴的。成人式のスーツは特注で、29センチの足に合う靴を探すのにもひと苦労する。「僕はまだたいした結果が残せていない」と今冬は体重、筋力アップが課題。「1日5食」をノルマにし、体重は昨年11月の79キロから84キロまで増加した。長いリーチを生かしたフォームから「チームを勝たせる投球を」と投球術を磨き、「150キロを出したい」と大台突破も狙う。

2年秋からリーグ戦を経験し、通算3勝。「今年は(井奥と)2人でチームの勝ちに貢献したい。2人で全勝するくらいの気持ちで」。1年時から公式戦に登板する井奥と「2人で」という言葉に力を込める。互いに“戦友”と認め、公私ともに相棒。気持ちで押す投球の牛島と理論派の井奥。牛島はタイプを「正反対」というが、週1回は2人で寮の近くにある「餃子の王将」に通い「天津炒飯」を堪能するのがお決まり。ここ2年連続でクリスマスを2人で王将で過ごす仲でもある。

井奥同様、今後の進路について検討を重ね、最終的な目標にプロ入りを掲げる。牛島は「(進路は)監督さんと相談しますが、井奥と1年生の時から一緒に頑張ってきたので、もし2人で(ドラフトで)選ばれたら最高だと思う」と笑顔をみせる。好きな言葉は尊敬する2学年上のOB、八木玲於投手(現ホンダ鈴鹿)からかけられた「人生はなるようになる」。全力で駆け抜けた先に夢をつかむ。【望月千草】

◆牛島樹(うしじま・いつき)2000年(平12)2月20日、熊本県菊陽町出身。武蔵ケ丘小3年時に、武蔵ケ丘野球クラブで野球を始め、武蔵ケ丘中では軟式野球部に所属。専大玉名では1年夏からベンチ入りし、1年秋からエース。甲子園出場はなし。天理大では2年秋からベンチ入り。182センチ、84キロ。右投げ右打ち。

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