中日石川昂弥内野手(19)が沖縄合同自主トレ初日の30日、読谷球場でのフリー打撃で強烈な左翼場外弾を放った。10日から広島鈴木誠の自主トレに参加。「誠也さんに教えてもらったことを意識しながらやった」と、11本の柵越えで師匠譲りのニュースタイルの打撃を披露した。

「8割程度? そうですね」。ひと回り大きくなった体から放たれた打球は、軽く振っても柵を越えた。54スイング中、約2割の打球がオーバーフェンス。左翼への打球は場外に消え、読谷町役場駐車場前の道路に転がった。

約2週間の鈴木誠塾は、精神論から技術論にまで及んだ。「いろんなことを教えてもらった。毎日、しっかりノートに書いた。1番は、インコースに来たときにどうさばくか。キャンプでたくさん打って身につけたい」と学んだことを練習で自分のものにする。

東邦在学中から通うジムで、オフは肉体改造にも挑戦。昨年の入団時は93キロだった体重は、101キロに増えた。「キャンプまでに3ケタ」の目標をクリアし、98キロの鈴木誠にひけをとらない肉体を手に入れた。「この世界でトップになるため、誠也さんを抜くくらいの選手になれればと思う」。師匠超えへ、肉体は仕上がった。

キャンプは2年連続2軍スタートだが、途中昇格を目指す。「また(誠也さんに)いろいろ聞ける。自分がどうなったか見てもらいたい」。2月23日の広島との1軍練習試合(北谷)までの昇格をモチベーションに、竜の主砲候補生はバットを振り続ける。【伊東大介】