球界最身長200センチのでっかい背中が丸まった。巨人ドラフト5位秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が“1軍初安打”を決めた。中日との練習試合に「7番一塁」でスタメン出場。8回1死の第3打席、身長183センチの中日三ツ間を上から見下ろした。「振っていこうというスタイルだけは変えずに」と初球144キロ直球を狙った。やや差し込まれながらも三塁線に強い打球を打ち返した。

体に巻き付くバットを投げ捨て、打球を追いながら全速力で走りだした。湧き上がるベンチの声にストライドを広げて加速。ファンブルした中日の三塁手石垣を横目に一塁ベースを蹴った。「どんどん狙って行きたいんですが、暴走気味でした。走塁の面でもレベルアップしたいです…」。宿舎のベッドからはみ出るほどの長い足をいっぱいに伸ばしたが、二塁ベースには届かず。記録は安打で塁上にはたどり着けず、大いに反省が残った。

1軍最年少の18歳。高校の卒業式もまで済ませていない。プロでの学びの時間は多分に残されている。17日の広島との練習試合前には、二松学舎大付の先輩、鈴木誠にあいさつし「頑張れよ」と声をかけてもらった。高校1年冬に市原監督からも「この子はプロ行くよ」と紹介され、あこがれの大先輩から「デカいっすね」と驚かれたという。

開幕1軍生き残りへ最長身の最年少がアピールを続ける。高卒新人の開幕スタメンとなれば球団では59年の王貞治以来。「1球1球、1試合1試合、成長していければ」。超大型新人が背筋をピンっと伸ばした。【久永壮真】

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