リーグを超えた“大型遊撃手対決”が実現した。

身長190センチ、体重97キロ。元ヤンキース遊撃手のジーター(191センチ、89キロ)にも引けを取らない体格を誇る白鴎大(関甲新)・中山誠吾内野手(3年=青藍泰斗)は「意識しました」と打ち明けた。その相手とは、日大(東都2部)の遊撃手、峯村貴希内野手(3年=木更津総合)。身長186センチ、体重86キロで、同じ左打ち。こちらも「(中山のことは)意識しましたね」と話した。

ともに今秋ドラフト候補に挙がるが、対戦するのは、この日が初めて。まずは、白鴎大の4番、中山がバットでみせた。2回先頭、左投手の初球の曲がり球を中前に落とした。紅白戦も含め、今年初実戦だったが「最初から思い切りいこうと。カーブか、スライダーか、変化球で入ってくると思いました」と読みが当たった。続く4回1死一塁では、チェンジアップを右前に運んだ。

3打席目は中飛に倒れたが、もっとも収穫があったという。カウント1-2からチェンジアップの読みが外れた。だが、直球を捉え、右中間へ。好守に阻まれたが、悪くない当たり。「反応であそこまで飛ばせました。(野手の頭上を)越せないのは技術不足ですが、追い込まれてから変化球に対応する練習をしてきました。その中で、直球にも対応できました」とうなずいた。

峯村は足でみせた。1点を追う5回無死一、三塁に代打で登場。「犠飛かゴロで、まず1点」と、二ゴロで一時同点とした。50メートル走6秒0の足で併殺を阻止すると、次打者の初球で二盗に成功。「行けたら行こうと思ってました」と、スタートよく走った。

二塁ベース付近で並んだ2人。中山から「足、速いね」と声を掛けた。「(峯村とは)高校から比べられていたし、同じポジション。よきライバル。大舞台やジャパンで、また比べられたら。負けたくありません」。峯村も「(中山は)2安打。負けられません。スケールも同じ。ライバル視してます」と闘志を燃やす。【古川真弥】

▽楽天後関スカウト部長(白鴎大・中山に)「(遊撃守備は)体は大きいが動ける。スローイングも悪くない。打撃は振れる魅力がある。インコースの球にも肘をうまくたたんで打っていた。対応力がありそう」