ソフトバンク和田毅投手(40)が、阪神ルーキー、ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21=近大)にプロの洗礼を浴びせた。1回の初対決で3球勝負で直球での空振り三振に仕留めると、3回の第2打席ではフルカウントから空振り三振。3打席目も二直に抑え、3打席無安打と、プロ19年目を迎える左腕が、格の違いを見せつけた。

5日に石川から逆方向への本塁打を放っていたルーキー。対戦を楽しみにしていた。「対戦するたびにアジャストしてくる。ルーキーとは思えない対応力を感じた。今日はたまたま抑えられたけど、交流戦ではしっかり抑えられるようにしたい」。若き虎のスラッガーに「称賛」のコメントをつらねたが、その「対応力」の上を行く投球だった。3回の2打席目は7球連続でファウルで粘られた。変化球も直球もついてきた。「簡単にはいかないな」。気合を入れると、内角直球のボール後に外角へのワンバウンドになるチェンジアップで空振り三振。貫禄を見せつけた。

ピンチにも動じず5回を1失点にまとめたが、この日はカーブを多投した。「あまりうまくいかなかった」と反省していたが、この日76球中、11球も投げ込んだ。昨シーズン中、カーブの割合は約7%だったがこの日は約14%。今季の目標に完投を掲げる左腕にとっては武器になる。降板後に工藤監督からアドバイスを受けるとブルペンで20球ほど投げ「次はうまく使えそう」と手応えもつかんだ。

工藤監督も「いい仕上がりですね」と目を細めた。19歳年下のルーキーにも刺激を受けた“不惑左腕”は今季も進化し続ける。【浦田由紀夫】

▽ソフトバンク二保(2番手で6回から登板。3イニングを4安打3四球2失点)「狙ったところに投げ切ることができず、逆球を痛打され失点につながった。まだまだ自分の投球ができていないので、練習から強い意識を持って取り組んでいきたい」

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