DeNAの外国人全10選手が3月26日のシーズン開幕に間に合わない見通しとなった。

8日、三原一晃球団代表が取材に応じ「育成を含め10人の入国のめどが立ってない。緊急事態宣言の延長で21日までは入国が見えていないので、10名が間に合わないのが濃厚です」と話した。

三浦大輔監督が就任したばかりだが、開幕はソト、オースティンら主力を欠いた打線となる。また投手陣も新外国人の先発候補フェルナンド・ロメロ投手(26=ツインズ)、救援左腕のエスコバー、先発候補のピープルズを欠いた布陣となる。

三原代表によると、外国人選手の入国には2つの手段があるという。

(1)ビザを取得してから入国を申請。

(2)入国した後にビザを申請する「再入国」。

DeNAは昨年11月、外国人選手が帰国するタイミングで(1)を選んだ。そのメリットは「再入国には期限がある。ビザを取ってからなら、いつでも入国できる」(同代表)というもの。しかし、コロナ禍の状況は悪化の一途をたどり、同12月にビザの発給が凍結された。今年1月には入国が制限され「(当時は)現状は見えていなかった。結果としてこのような形となり、他の手段が有効だったということになる」と話した。

来日の見通しは立たないが、各選手は母国で自主トレーニングに励んでいるという。インターネットで「監督、コーチ、トレーナーと連絡を密に取って」練習メニューを確認している。

三原代表は宜野湾キャンプの最終日、ミーティングで三浦監督ら現場首脳陣に陳謝した。「申し訳ないけれど、こういうスタートになる。いつ(外国人が)入るか分からない中で、入ってこない前提で準備してほしい」。その際、三浦監督は「コロナの感染防止の目的なのでネガティブにとらず、若い選手にとってはチャンスとして捉えてやろう。その後に戦力が整うと前向きにやっていこう」と話していたという。

開幕まで残り2週間あまり。番長ベイスターズは厳しい船出を余儀なくされた。【斎藤直樹】