“打線の開花”は、持ち越しとなった。日本ハムは23日、オリックス4回戦(札幌ドーム)で相手先発の山岡泰輔投手(25)から8回、22イニングぶりに得点を奪ったが、6-1で札幌ドーム7連敗(2分け挟む)となった。同ドームで9戦勝利なしは、9連敗を喫した11年8月23日~9月25日に並ぶ、球団ワースト記録。4月の勝ち越しはなくなり、首位とは今季最大の7・5ゲーム差に開いた。

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またも、札幌ドームで勝てなかった。5位オリックスに力負けした日本ハム栗山監督は「ホームで、なかなか勝っていないので、本当に申し訳ないです」と、北海道のファンに頭を下げた。札幌では今季9試合目で、いまだに白星なし。9022人の地元ファンに、勝利を届けられなかった。

スタンドが熱を帯びたのは、0-5の8回だ。1回の第1打席で二塁打を放っていた先頭の高浜が、今季初のマルチ安打となる中前打で出塁。続く3番西川も右前打で続き、無死一、三塁で中軸を迎えた。4番近藤の一ゴロで、相手先発の山岡から22イニングぶりに1点をもぎ取ると、続く打席には代打中田。前日22日に32歳の誕生日を迎えた背番号6は、2試合ぶりの打席で左飛に倒れ、うつむいた。

札幌では、前日22日に桜の開花が気象庁から発表されたばかり。コロナ下とはいえ、春の陽気に心浮き立つところだが、日本ハム打線は開幕から、いまいち勢いに乗れない。打率、本塁打、得点と、打撃成績はいずれもリーグ最低に沈む。この日、本拠地デビューの新外国人R・ロドリゲスは4打数無安打。三塁守備でも、6回2死二、三塁で三ゴロをファンブルし失点に絡むなど、精彩を欠いた。

試合前には「(打線の開花を)僕が一番待ち望んでいます。開花するよ。今日からだ」と期待を抱いていた指揮官だったが、つぼみは閉じたままだった。これで、5試合を残して4月の勝ち越しはなくなり、首位とは最大7・5ゲーム差に。投打の歯車がかみ合わない厳しい春に「結果が出ない時は、そういうもの。苦しいとか、うまくいかないとか、そういうことじゃない。勝つために、勝ちきらないといけないだけなので」と、自分自身に言い聞かせた。【中島宙恵】

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▽日本ハム荒木投手コーチ(先発バーヘイゲンについて) まだ先があるんで、徐々にペースを上げてもらいたい。