ロッテに待望の「YY砲」が誕生だ。左の安田尚憲内野手(22)、右の山口航輝外野手(20)の若き長距離砲2人が、25日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で初めてアーチ共演を果たした。

YY砲との声も挙がり、山口も「いいと思います!」と乗り気だ。27日からは西武との3連戦。秋山、清原のAK砲はYY世代にはなじみはないが「YYも頑張ります!」。安田は現在5発で、山口は4発。さらなるアーチ量産でチームを勢いづける。

YY砲をサポートするのが、好調な上位打線だ。1番荻野貴司外野手(35)は直近6戦では打率5割で、27打席中15打席で出塁に成功した。2番レオネス・マーティン外野手(33)はリーグ1位の8本塁打。3番中村奨吾内野手(28)は打率3割2分6厘、出塁率4割5分を誇る。

井口資仁監督(46)も「1番から3番までつないで、ほぼランナーがある時に安田みたいな、そういうのが続いてますし。本当につながりを持てて今、点を取れてるかなと思います」と手応えを感じている。得点力不足に悩んだ昨季。課題は解決されつつある。2試合連続16得点があったとはいえ、137得点は12球団で依然トップだ。

得点パターンの形成で、副産物も生まれた。正遊撃手として期待される新外国人選手、アデイニー・エチェバリア内野手(32)の1軍昇格について、井口監督は25日に「(2軍で)もう3試合くらい見ながら、チームの状態といろいろなことを考えながらやっていきたいと思います」とコメントした。

コロナ禍での来日で、メジャーでならしたプレーヤーでも試合勘を戻すのが難しい状況だ。「今は(打線に)あまり変えるところはないので、そういう意味ではファームでしっかり準備してもらいたいなと思います」と指揮官。打線の好調さは、エチェバリアに焦らず万全な状態に戻る時間をプレゼントしている。

エチェバリアはここまで、イースタン・リーグで3番での起用が多い。3試合連続マルチ安打と、いよいよ1軍合流も近づいている。上位打線が引き続き万全ならば、エチェバリアは若きYY砲とともにポイントゲッター役を求められる可能性もある。5連敗で始まったシーズンも、4月のうちに貯金生活に。今年もロッテが存在感を高めはじめている。【金子真仁】

ロッテニュース一覧はこちら―>