中日のドラフト1位高橋宏斗投手(18=中京大中京)が、プロ入り初の先発登板で洗礼を浴びた。5回途中まで投げ、84球4安打4失点。初回にバレンティンにソロ本塁打を浴びたが、4回までは最速151キロをマークするなど追加点を許さず。だが5回、先頭打者を四球で歩かせ、1死から3連打を浴びて3点を失い、途中降板した。

ほろ苦い先発デビューになった。初回2死走者なしで対戦したのは、60本のプロ野球シーズン最多本塁打記録を持つバレンティン。2ボール1ストライクからの4球目、147キロの直球をナゴヤ球場左翼フェンスのはるか上に運ばれた。「完璧に打たれました。スゲーっと感心していました」。プロ入り後初の外国人助っ人との対戦で、パワーの違いにポカン。「2死(走者なし)からの本塁打は一番やっちゃいけないこと」。登板後は反省が口をついた。

1点リードで勝利投手の権利にリーチをかけた5回に、ソフトバンクに逆転を許した。5回途中で初先発を終えたが、見せ場も作った。4回、再びバレンティンから始まる主軸3人は、直球にスプリットなど変化球を交え、翻弄(ほんろう)。リチャード、黒瀬まで3者連続空振り三振で打ち取った。「4回の3三振は、バッテリーの意図が通じ合っていた」と表情を緩めた。

仁村2軍監督も「高校生(からプロ入り)であれだけできるのはたいしたもの。ナゴヤ球場の夏を経験させないと」とドラフト1位右腕の能力を認めながらも、9月以降の1軍昇格をにらむ。エース候補生は「次は無失点で投げきりたい」と誓った。

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