投げて打って走って、開幕投手では12球団の最後にDeNA浜口遥大投手(26)が今季初勝利を挙げた。7回途中まで7安打3失点。「チームとして勝てたのが一番うれしい。守ってくれた野手の方、つないでくれたリリーフの方に感謝したい」と喜びを表した。

右前打で出塁した5回、佐野の中前打で二塁から激走し、本塁に滑り込んだ。その裏は右膝に土を付けながら投球したが、球威は衰えない。この日最速タイの146キロをマーク。クロン、菊池涼から連続三振を奪うなど3者凡退に抑えた。

キャンプでの特訓が生きた。2月16日、試合を想定し、131球のブルペン投球の合間に、隣接するサブグラウンドでベースランニングを行った。心拍数を上げるため、縄跳びを挟んだこともある。「良い準備ができていて良かった。このようなことが今後もあると思うので、意欲を持って取り組みたい」とニッコリ。三浦監督も「キャンプから長いイニングを投げるためにトレーニングを積んでいた。ナイス走塁で、三塁の小池コーチの判断もよかった」と目を細めた。

エース今永が開幕不在となり、キャンプ前から開幕投手を三浦監督に直訴していた。だが開幕戦は3回6失点。7度務めた三浦監督から「あの場に立たないと分からないものがある。経験を糧としていけ」と言葉をかけられた。4月2日の広島戦では足に異変を感じても続投を志願。その後に降板となると、ベンチで涙を流した。その後は好投しても打線とかみ合わなかった。「テンポ良く投げることを意識した」と今季初の無四球で打線の援護を呼び込んだ。

チームは今季2度目の2連勝で、カード勝ち越しも2度目。「苦しい中で前を向いて戦っている。また同じようにいい準備をしてしっかりチームに貢献したい」。反撃の先頭に立つ。【斎藤直樹】

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