東京6大学のエースとしてしのぎを削った早大出身の楽天早川隆久投手(22)と法大出身のロッテ鈴木昭汰投手(22)が2日、楽天生命パークでプロ入り後初めて投げ合った。

ともにドラフト1位で入団した左腕と共通項も多い。昨年10月3日の秋季リーグ戦以来となった先発での直接対決。互いに白星はつかなかった、2人の投球に迫った。

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ロッテのドラフト1位・鈴木は5回途中4失点で、早川より先にマウンドを降りた。先発6戦目で初のKO。「短いイニングでマウンドを降りてしまったのでリリーフの方に申し訳ないです。失投が多く自分のボールが投げれず悔しいです」。ベンチで深く息を吐いた。

大学時代以来、約7カ月ぶりの投げ合い。「特に意識はないです」と話し「軸になる浅村さんの前に走者を出さないように」と相手打線に集中した。これまで右打者に対し、ひざ元に食い込んで沈むスライダーで空振り三振を多く奪ってきた。浅村には3打席で1球も投げず、直球とツーシームのみで3打数1安打で切り抜けた。

開幕から好投が続いたが「相手もどんどん研究してくるので」と甘くないことも知っている。過去5戦とは違う配球も見せたが、4回は悔やまれる。2死二塁。7番岡島に同点適時二塁打を打たれ、直後の8番辰己に2ラン。いずれも甘いスライダーだった。井口監督は先制直後の失点に「もう少し警戒しないといけない」とし「これからいろんな経験をして、やってくれると思います」と期待した。好投しても白星が比例しなかった4月。この日は打線の援護と救援陣の奮闘で、黒星が消えた。【金子真仁】

◆楽天早川とロッテ鈴木の前回対戦 昨年10月3日の東京6大学秋季リーグ戦。早大エースの早川は9回無失点完封勝利。法大のエース鈴木も8回まで「0」を並べたが、9回に味方の失策が絡み2点を失った。とはいえ8回2/3を投げ、自責点は0。奪三振はともに13だった。勝った早川は「相手がどうあれ、自分ができることをやる」。一方、敗れた鈴木は「こんなゲームになることは投げる前からわかっていた。結果がすべて。悔しいです」と話していた。

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