巨人のヤングスターが1軍に戻ってくる。戸郷翔征投手(21)が2軍戦に先発し、1軍再合流へ弾みをつけた。

1回先頭、DeNA関根に151キロ直球を右中間にはじき返され、出ばなをくじかれるも慌てない。続く宮本からフォークで空振り三振。続く3番森に左前打を許すも2死一、三塁から中井を外角低め142キロ直球で見逃し三振を奪い、初回のピンチを切り抜けた。

2回には1死満塁から中前適時打と押し出し四球で2点を失うなど課題を残したが、3回は3者凡退に打ち取り、3回5安打2失点、56球でお役御免となった。3イニングで5奪三振。決め球フォークで3つ、直球とスライダーでそれぞれ1つずつ三振を奪ってみせた。

2回の失点には「四球で(点を)取られたので悔しかった」としながらも、試合を通して十分な手応えがあった。「今日はボールがめっちゃ良かったです。久々にこの感覚で投げられた」と声を弾ませた。

高卒2年目ながら9勝を挙げた昨季は1年間休みなくローテーションを守り抜いた。今季は1軍で5試合に先発し2勝2敗、防御率3・77をマーク。直近の24日広島戦(東京ドーム)では4回4失点で、宮本投手チーフコーチと「一番は球威を取り戻そう」とリフレッシュの意味合いを含めて翌25日に出場選手登録を抹消された。この期間は1軍投手陣とともに調整を行い、休養とウエートトレーニングに取り組んだ。「抹消されている中で気持ちの持ちようというのが難しかった。早く試合で投げたいと思ったし、その中で急がず、いい調整ができたかなと思う」と焦る気持ちを抑え、心身ともにリフレッシュに務めた。

広島戦後、宮本投手チーフコーチは戸郷の来週中の1軍昇格を明言した。巨人の先発陣を支える若き右腕が気持ちを新たに、1軍のマウンドに戻ってくる。【小早川宗一郎】

巨人ニュース一覧はこちら―>