阪神ドラフト2位の伊藤将司投手(25)が開幕から無傷の3勝目を挙げた。

球団新人では84年池田親興以来、37年ぶり、同左腕では54年栄屋悦男ら以来、67年ぶりの快挙となった。序盤から緩急を使った持ち味の投球を展開。4回先頭の牧に左越えソロを浴びたが、8回6安打1失点と大崩れすることはなかった。自身25度目の誕生日の登板を白星で飾った。

   ◇   ◇   ◇

父正宏さん(51)は千葉県の自宅のテレビの前で息子の誕生日の登板を見守り、「良かったんじゃないですか。1本打たれるのはやつのパターンなので、しょうがない」と笑った。コーチを務める少年野球チームが翌日に県大会を控えており、指導のため観戦を一時離脱。ヒーロインタビューには間に合った。「なんて言おうかな…、おめでとうございます! かな」。照れくさそうに祝福の言葉を送った。

小さい頃から「誕生日だからといって特別なことはしなかった」という。ただ「グラブとか、僕がいいと思ったものがあれば、日頃からプレゼントしていましたね。それで野球を頑張ってくれたのでよかったです」。息子は成長し、25回目の誕生日に輝いた。「今日が一番思い出深い誕生日になりました。これからもローテーションをしっかり守って頑張れ!」。家族の声援を胸に、伊藤将は次の1勝を目指す。【阪神担当=中野椋】

▼阪神伊藤将が3勝0敗。阪神の新人投手が無傷の3連勝をマークしたのは、84年に5連勝した池田親興以来37年ぶり。球団の左腕では54年の山中雅博(5連勝)栄屋悦男(4連勝)以来67年ぶりになる。84年の池田は5月11日にプロ初完投で4勝目を挙げた後、故障で一時離脱。復帰後は救援に回り1勝を加え、自身15試合目の登板となった6月29日の巨人戦で先発して初黒星を喫し、連勝がストップした。

阪神ニュース一覧はこちら―>