阪神西勇輝が誤算だった。先発の大黒柱は制球力が生命線だが、この日は重苦しい。2回無死一、三塁。サンタナに四球を与えて満塁のピンチを招くと、元山にも細かいコントロールを欠いて移籍後初の押し出し四球…。山崎の二ゴロの間にさらに1点を失った。

3回も先頭山田を四球で歩かせるなど本調子ではなかった。後続を断ったが5回に耐えきれない。打者9人の猛攻に遭い、4安打を集中されて3失点。5回5失点で降板した。6四死球は阪神加入後のワースト。

矢野監督も「勝負にいっているところではっきりしているボールもあった。勇輝らしいテンポ良く先頭打者を抑えて、球を低めに集めるところでは若干、コントロールが良くなかった」と振り返った。

4月20日巨人戦で3勝目を挙げた後、4試合連続白星なし。19日には遠縁にあたるプロ2年目の西純矢が先発デビューする。公私ともに親身にアドバイスし、17日も甲子園の室内練習場でキャッチボールした。「兄貴分」がお膳立てに失敗した。長丁場のシーズンで、踏ん張りどころを迎えた。

序盤からの悪い流れを止められず、登板4投手全員が失点。頼みの西勇が、今季ワーストの14失点大敗の引き金になってしまった。