日本生命セ・パ交流戦は、明日25日に開幕する。リーグが異なる球団、選手の対戦が注目されるのはもちろん、ペナントレースの行方も左右する重要な期間となる。2005年(平17)に誕生した交流戦は一昨年までに15回を数えた。昨年はコロナ禍で中止になっただけに、2年ぶりの開催を心待ちするファンは多い。

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◆球界再編で実現 90年代からパ球団が希望し、セ側が反対する構図が続いた。巨人戦の放映権料を巡る綱引きだった。04年に近鉄とオリックスが球団統合する「球界再編騒動」を契機に、各球団の経営問題が表面化。1リーグ制移行へのもくろみや、選手会による球界初のストライキも起きる大混乱の中で、両リーグが歩み寄って実現した。

◆試合数は半減 初年度の05年から2年間は、各カードが3連戦のホーム&ビジターで6試合という計36試合制。だが、07年からはポストシーズンゲーム(現クライマックスシリーズ)の導入に際して再検討し、2連戦のホーム&ビジターという24試合制に。15年からは各カード3連戦の18試合制になった。

◆パ優位 通算成績はパの1098勝966敗60分け。優勝はソフトバンクが8回と断トツ。巨人とロッテが2回、日本ハム、オリックス、ヤクルトが1回。最高勝率もソフトバンクの6割2分9厘が最高で、日本ハム、ロッテ、巨人、西武、オリックスと続くなど、パが優位にある。

◆交流戦で活躍した選手 最多本塁打は西武中村の77本で205打点もトップ。最多安打はロッテ鳥谷の331本で、現役では他に西武栗山が297本で5位タイ。最多勝利は杉内(巨人など)の26勝で、2位からはソフトバンク和田の25勝、ヤクルト石川と楽天涌井の24勝と現役が続く。石川の投球404回は最多。

◆増え続ける観客動員 19年の観客動員数は合計335万9846人、平均3万1110人。前年18年より3・1%増えて過去最多を更新していた。セ主催は10・2%増、パ主催は5%減だった。17年は平均2万9557人、16年は同2万9447人、15年は同2万7870人と増え続けている。