阪神2年目左腕の及川雅貴投手(20)がプロ初勝利を挙げた。これでヤクルト奥川、阪神西純、ロッテ佐々木朗に続き、19年に「高校四天王」と呼ばれた4投手がプロの舞台で勝利をマークした。

及川は2番手として3回途中から登板。マウンドに上がったのは先発村上が1点を勝ち越され、なおも1死二塁のピンチの場面で、呉念庭には適時二塁打を許したものの、その後は踏ん張った。打線が同点に追いついた直後の4回も得点圏に走者を背負ったが、後続を断った。5回に打線が勝ち越し、その裏から阪神は3番手小林がマウンドに上がった。及川は1回2/3を投げて2安打無失点。チームはリードを保ったまま逃げ切り、及川が勝利投手となった。

なお、高校四天王と呼ばれた他3投手の初勝利は、ヤクルト奥川4月8日広島戦、阪神西純5月19日ヤクルト戦、ロッテ佐々木朗5月27日阪神戦。

 

◆高校四天王 19年の高校野球で注目を集めた星稜・奥川恭伸(ヤクルト)、大船渡・佐々木朗希(ロッテ)、創志学園・西純矢、横浜・及川雅貴(ともに阪神)の本格派投手4人の呼称。甲子園に3度出場した左腕及川、19年夏に準優勝した奥川、高校球界最高の163キロをマークした佐々木朗、力強いガッツポーズも話題になった西純と逸材ぞろい。19年ドラフトでは3選手が1位、及川も阪神の3位とそろって上位指名された。同年代にはほかにもオリックス1位の宮城大弥(興南)、野手でも中日1位の石川昂弥(東邦)、DeNA1位森敬斗(桐蔭学園)ら将来を嘱望される選手が多い。なお、オリックス宮城は昨年、12球団の高卒新人で唯一の勝利を記録し、今季はここまで5勝をマークし、防御率2・32でパ・リーグトップ。