ソフトバンクが再三の好機を生かせず、19年から続いた巨人戦の連勝が14でストップした。先頭打者を6度出しても、3点止まり。ここ2試合で9本塁打、17得点を奪った打線が小休止し、工藤公康監督(58)は「あと1本が出れば苦労はない。出ないからこういうゲームになるということを考えれば、しっかり切り替えて」と言葉を振り絞った。

勝負手は打った。2-3の6回1死二、三塁。左の牧原大に対して、巨人は左腕大江を送り出してきた。牧原大はそれまで二塁打を含む2安打を放って得点圏打率5割2分9厘を誇っていたが、指揮官は左腕キラーの川島を代打に送った。「追いつかないといけないところだったので、早め早めに勝負しにいった。後ろにいけば、ジャイアンツもいいピッチャーが出てくるわけですから」。しかし、川島は初球を打ち上げて二飛で、後続も倒れた。

最終回も執念は見せた。3-4の1死一、二塁。左腕中川に左の上林の場面で、同じ左の明石を代打に送った。工藤監督は「同じ左でも明石君は(左腕を)苦にするというわけではないので」。直近5年で上林は左腕に打率2割3分2厘、明石は2割3分6厘。わずか4厘の差でベテランの勝負強さに懸けたが、実らなかった。

19年6月22日以来の巨人戦黒星となったもののカードを勝ち越し、6月1日からは交流戦で40勝17敗2分けと圧倒しているDeNAとの3連戦が始まる。「しっかり切り替えて、来週からやっていきたいと思います」。2位楽天とは0・5差。足踏みをしている場合ではない。【只松憲】

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